おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。
資金繰りについて書いています。今まで銀行の中で当たりまえに使っている知識も改めて整理するといろいろな気づきがあります。今日も実務ネタですが中小企業診断士目線でなるべく書いていこうと思います。
今までの復習を兼ねてご質問。
正常運転資金はどういうものでしたか?
正常運転資金=売上債権+棚卸資産ー支払債務でしたね。
正常運転資金は事業を継続する上で必ず必要になる資金
と言いました。ここまで大丈夫?
昨日のブログで話しましたけれども、①売上債権:売掛金を早く回収する②棚卸資産:商品は早く現金化する③支払債務:支払いを先延ばしすることで正常運転資金は少なくなりますね。
売上債権と棚卸資産が減って、支払債務が増えるわけですから。
正常運転資金が減るという事は事業を継続する上で必要となる資金が減ることになります。
正常運転資金が小さい=少ない運転資金で事業継続が出来る。これが資金繰りの方程式になります。
この論理展開を理解する事が重要です。
では正常運転資金はどうすれば減らせるでしょうか?
「そんなの簡単。商品をバンバン売りまくって、全部現金入金にして支払いを先延ばしにすれば良いんですよ!」上の方程式から行くと正しいのでしが、そう簡単には行きません。
昨日は売上債権と支払債務について話しました。
今日は棚卸資産について話します。
棚卸資産:ここでは分かりやすく商品とします。
では商品はなぜ早く売れなくてはダメですか?
もちろん商品を作るのに材料などを先に仕入れているからです。資金繰りだけに着目すると現金だけ先に出ているのに、現金回収が出来ていない状態だからです。
キャッシュアウトしたまんまです。それは資金繰りは厳しくなりますよね。
それに加えて不良在庫の山になると、在庫管理費用などの新たなキャッシュアウト要因が発生するからです。
キャッシュアウトのスパイラル状態です!!
商品売れずに現金が飛び、在庫管理で現金が飛んでいく。良い事は全くないです。
ではどうすれば良いでしょうか?
①在庫管理を徹底させる
②売れないものを作らない
の2点でしょうかね。アドバイスできるとしたら・・・。当たり前の事を当たり前にアドバイスする事例3のようですね。
①在庫管理の徹底なんて当たり前の話しだと思うかもしれませんが。しかし、実際企業から試算表を見せていただいた際に、前回決算書と全く同じ数字のまま😅
棚卸の推移を社長が意識してれば良いのですが。実際の棚卸は期末に行うとして試算表には商品在庫を反映させないで在庫チェックできるのでしょうか?
たまに会社の倉庫を見せてもらう事もあるのですが、商品がぐちゃぐちゃに置いてあるような企業も・・・。5Sが全く出来ていないケースです。
②売れないものを作らない。これは売れ筋商品に絞るという事です。事例2で良く出てきますね。平成28年事例2のしょうゆメーカーでは同業他社に合わせてバンバン新商品を出しまくりで失敗してました。
診断士試験で商品や在庫についての論点が良く出題されます。
商売で必要な在庫はもちろん必要!在庫が少なすぎるとどうなります?あの店にいってもいつも品切れなんだよね。あんな店二度と行くか!と言われますよ。
過剰に在庫を持つと不良在庫になります。先ほど述べたとおり良い事はありません。
事例2、事例3、事例4の知識が横断して出てきました。
中小企業診断士試験を勉強すると、ビジネスの見方が変わってきます。
それが一番面白いところではないでしょうか?
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