おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。
昨日から任天堂㈱の決算を見ています。さすがに見ただけでは怒られると思いますので決算書の分析をしていきます。ただあくまでも決算書を見ただけの分析なので、実態は違うかもしれませんが・・・。ご了承下さいませ。
当然私の家にもNintendoSwitchはあります!!「子供にせがまれてしょうがなく買った」という建前にしておりますが、実は私が「リングフィットアドベンチャー」をやりたくて衝動買いをしました。ガッキーのあのCMを見て買いました。ガッキーの可愛さに負けたという事で・・・。
決算資料のリンクを貼っておきます。
資金繰りの観点からはまずは現預金を観ます。
現預金 890,402百万円(対前期比 +45,852百万円)
百万円単位にすると分かりにくいですか?
現預金 8,904億円です。(対前期比 458億円増加です)
前期比増えています。現預金が増えているので安心感はあります。しかし、メチャクチャ現預金が減っている場合は、多少のヤバさを感じます。
短期安全性は問題ありません。
中小企業診断士試験事例4では、流動比率はパッと見で100%を超えているかどうかで解答になり得るか判断していました。多分100%超えていたら解答にはならないと思います。しかし、流動資産に棚卸資産の比率が多い場合は当座比率が解答になる可能性もありますので・・・。
安全性の観点からすると自己資本比率 79.67%。自己資本比率が高いという事は内部留保が厚いという事です。いままでの利益がメチャメチャ貯まってまっせ!という感じですね。
ここで一つ疑問が湧きます。自己資本比率が高いという事は裏を返せば負債が少ないということです。任天堂㈱のようなゲーム産業は開発費にお金がかかるイメージがあります。下町ロケットのような研究開発型企業というイメージです。
ここで「負債の部」を見ていきます。
「あれ、借入ないぞ。そんなはずは・・・」
確認の為に、連結キャッシュ・フロー計算書の財務活動によるキャッシュフローを確認します。財務活動によるキャッシュフローの内訳は配当金の支払いがほとんどであり借入金の返済はしていない・・・。
そうです。「任天堂は無借金経営だったのです!!」
この企業規模で無借金なんて、かなりの衝撃です。
診断士試験では企業価値を向上させるためには借金をある程度した方が良いですよ、とMM理論で習ったと思いますが・・・。ちなみに法人税が存在する場合、負債が増える→節税効果発生→企業価値向上というロジックです。財務会計を受験される方は復習願います。
任天堂㈱の決算短信を良く見ると、研究開発費841億円、宣伝広告費760億円、設備投資170億円が費用として計上されております。
研究開発、宣伝広告、設備投資も企業として必要な事をすべからく行っています。
ガッキーをCMに出すのも多額の費用がかかるでしょう・・・。
もちろん営業に必要な売上原価、販売管理費も当然費用がかかります。
ではなぜ無借金でそんな事が出来るのでしょうか?
一番の要因は、潤沢な現預金があるからでしょうね。
借入していない訳ですから全部現金で回す必要があります。
潤沢な現預金が無いと出来ない手法です。
手元流動性である現金があるから、ある程度思い切った経営もできるのでしょうね。
では今日はここまでとします。
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