おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。
2次試験の勉強をしても、実際の事例問題をどう解けばよいの?という方が多いかも知れません。
今回は設問分析を中心に実際の本試験の事例を用いて説明していこうと思います。ただ私のやり方ですので、皆様にあてはまるかどうかは分かりませんが。
平成25年事例1を題材に話します。平成25年は私が実際に試験を受けています。
2回目の2次試験でした。平成24年に初めて2次試験を受けましたが記念受験で終わりました。今年こそは・・・と思い受験しましたが。あまりに難しくボコボコにされた気分でした。実はそれ以来平成25年事例1はほとんど解いていません。合格した昨年も一度も見ていません。自信満々に言う事ではありませんが。
平成25年の体験は過去記事で書いておりますので貼っておきます。
半沢直樹の倍返し精神で平成25年事例1を取り扱いたいと思います。
①まず解答用紙をパッと見ます。
設問が6問あります。結構分量が多いですね。配点は平均15点くらいです。文字数は80字から100字。当然文字数が少なくて配点が同じ問題を選んだ方がお得です。
事例1では配点20点、問題数5問が通常パターンです。字数は100字から120字が多い印象です。
②与件文をパッと見ます。
分量2ページもありません。これがどういう事を意味しているか分かりますか?
診断士試験は与件を根拠に解答を組み立てます。与件の分量が少ないという事はヒントが少ないことを意味しています。
与件を読む時間が短くて済みますが、ヒントは少ない。ちなみに令和元年度事例1は与件文が3ページ弱ありました。通常は2ページ半くらいだと思います。
与件文をパッとみて分量が多い場合は、与件を読むパートに時間がかかります。時間配分をその時点でおおよそイメージします。
平成25年事例1は読む時間は少なくも大丈夫ですが、書く時間を多めにとる作戦です。設問が多い分考える時間も確保したいところです。
③設問分析です。
私の場合は、与件文を全く読まずに設問分析を行います。ただ与件文の第1段落で業種などをチェックしてから設問分析をする人も多いようですね。ご自身に合うやり方でOKだと思います。
第1問
A社は、ここ数年で急速に事業を拡大させている。以下の設問に答えよ。
(設問1)
A社のこれまでの成長を支えた、健康食品の通信販売事業を長期的に継続させていくために必要な施策として、新商品の企画や新規顧客を開拓していくこと以外に、どのような点に留意して事業を組み立てていくことが必要であるか。80字以内で答えよ。
「A社は、ここ数年で急速に事業を拡大させている。」とあります。
この分をリード文と言います。作問者は敢えて書いています。「ここ数年」は時制を表す言葉です。事例1は通常与件文が時系列で流れていきます。過去から未来へとストーリー展開していきます。第1問を解くうえで「ここ数年」の事が書いてあったら要注意です。
なので設問分析をする上で時制チェックは重要です。
それに普通に事業を拡大させた訳ではありません。「急速」に事業を拡大しました。
この時点では解答に使うか分かりませんが、一応確認しておいて下さいね。
設問1の設問を読んでいきます。
「A社のこれまでの成長を支えた」とあります。
A社はコアコンピタンス(強みの維持強化)がポイントになります。
A社は当然過去に強みがあり、強みを活かして成長してきたのでしょうね。
「健康食品の通信販売事業を長期的に継続させていくために必要な施策」とありますので当然強みの維持強化がA社には必要になります。
事例1を解く上で強みの維持強化の視点は必ず持っていなければなりません。
「新商品の企画や新規顧客を開拓していくこと以外に」と設問にあります。これは制約条件です。これは解答に書いてはNGです。
あと、この設問を読んで意識しなければならない事は、アンゾフの成長ベクトルです。
過去にこんな記事を書いておりますので参考にして下さい。
事例1と事例3はアンゾフの成長ベクトルが重要です。
事例1の場合は、過去にA社は必ず成功しています。そして必ず外部環境変化に直面します。しかしA社は諦めません。A社の強みであるコアコンピタンスを活かして多角化していきます。
この設問の場合は
「新商品の企画や新規顧客を開拓していくこと以外に」とありますので、既存の商品で既存の顧客に事業展開していく事が求められます。つまり市場浸透戦略です。
多分この後、A社は多角化する事が予想されます。
今日のおさらい
・コアコンピタンス:強みの維持強化の視点を持つこと
・アンゾフの成長ベクトルを意識すること
少し長くなってきましたので、気持ち悪い感じですが今日はここまでにします。
明日続きを書きますので・
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