おはようございます。中小企業診断士のけんけんと申します。
実は令和元年事例Ⅰ(与件分析編)をリリースしました。
与件文だけでこれだけの解説をしている記事は無いと思います。たぶん・・・。
是非こちらもご覧下さい。
事例3実践編と称して平成25年事例3の解説をしています。
設問文の解説を通して、診断士としてのセオリーを紹介していければ良いと思っていま
す。
なぜ設問文を重点的に紹介しているか?
設問文を読んだ時点で「出題者が何を聞いてるか?」が一番分かりやすいのが事例3だからです。何故だか分かります?
事例3の鉄板論点が設問文に露骨に表れるからです。
「生産管理上の問題点」と設問文に書いてあれば「生産計画、生産統制」の切り口から解答を書く。
これは「生産管理」→「生産計画、生産統制」が直ぐに結び付ける事が出来ます。
あとは与件文に「生産計画」「生産統制」の問題点が書いてあるはずなので、それを探しに行くだけです。
感覚的には「百人一首」の感覚だと思います。
「上の句」を詠まれた一瞬で「下の句」が思い浮かぶ状態。
といっても私は百人一首マスターでは無いので信ぴょう性に欠けますが。
たぶんこんな感じかと・・・。
平成25年事例3を題材に話を続けていきます。第1問はこんな設問でした。
第1問(配点30点)
C社では、横ばいで推移している業績を改善するためX社のシェアが高い首都圏市場への参入を目指している。この課題について、以下の設問に答えよ。
(設問1)
C社が首都圏市場への参入で活用すべき競争優位性は何か、60字以内で述べよ。
(設問2)
C社が首都圏市場への参入を実現するためには、関東工場の役割をどのように変えるできなのか、またそれを実現するためにはどのような具体的対応策が必要となるのか、120字以内で述べよ。
設問1は昨日のブログで書きました。競争優位性とは何ですか?
いわゆる強みの分析問題でした。X社のシェアが高い首都圏市場でガチンコバトルを繰り広げるための強みは何か?という事でした。
診断士2次試験では強みを活かす視点が重要ですので、常に意識して下さい。
今日は設問2です。
聞かれていることは何ですか?
「関東工場の役割をどのように変えるべきか」「実現するための具体的対応策」です。
設問を読んだ時に「何を聞かれているか?」は常に意識して下さい。
「何を聞かれているか?」分からないと「何を答えるべきか」分かりません。
ちなみに採点者は皆様が提出した解答用紙しか見ません。当たり前ですが。
皆様が補足説明は出来ません。これも当たり前ですが。
なので採点者が読んだ時に「関東工場の役割をどのように変えるべきか」「実現するための具体的対応策」が書いていなければアウト。これは勿論です。
また「書いてある事が読み取れなかったらアウト」です。
自分では正しい解答を書いているつもりですが・・・。
採点者がちゃんと書いてあると認識できなければ採点の仕様がありません。
そして制約条件は何でしょうか?制約条件は書いてはNGな事です。
この設問で制約条件はありません。
字数は120字です。
ここで解答フレームを予め想定しておきましょう。
関東工場の役割を・・・・・変えるべきである。
対応策は①・・・・・②・・・・・である。
ほら、この「・・・・」を埋めれば、聞かれた事には答えています。
「・・・・」が正解かどうかは分かりませんが。
でも正解は公表されないので、いかに与件文から妥当性のある解答を持ってくるか。それが勝負の分かれ目です。中小企業診断士試験は正解が公表されないので、私の見解を書いていますが、その解説に根拠はあるのか?と言われればありません。
それを言ったら中小企業診断士の試験委員以外にブログや予備校で解説なんて出来ません。いくら答案を分析しても完璧な正解なんて出ません。
それが中小企業診断士試験というものです。
私のブログを読んで妥当性があると思えば、皆様の解答プロセスに取り込んでもらえれば良いと思います。
話が逸れましたね。第1問設問1では競争優位性にあたる強みを分析しました。
第1問設問2では何を分析させていますか?
設問1、設問2という設問構造になっています。これは何を意味しているでしょうか?
ほとんどが設問1と設問2で関連性があります。
設問1で強みの分析をしていれば、設問2では・・・?
これは弱みの分析をさせています。
ではなんで弱みを分析させているのでしょうか?
それは弱みを改善させるためです。
この設問は「関東工場の役割を変えるべきか」という質問ですが、何も問題が無いならば役割を変える必要は無いはずです。
事例3は「ムダ・ムラ・ムリ」を改善する必要があります。
弱みはQCDでいう、C(コスト)D(納期)に問題がある事が多いです。
それに加えて「具体的解決策」を書かなければなりません。
「具体的」解決策です。ただの解決策ではありません。
もちろん具体的に書かなければなりません。
私の解釈では「事例企業の状況に合わせて与件文の言葉を用いて解答を書く必要がある」という認識で解答を作成していました。
決して知識だけの一般論ではダメだと思います。
では今日はここまでにします。
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