おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。
昨日から平成28年事例2について話しています。
昨日は第1問について解説しました。
「過去の製品戦略」について出題者から問われました。
B社の過去の製品戦略を分析させているので、今後の助言に活かすのでしょう。
たぶん、このままB社の製品戦略を続けていたらダメなんでしょうね。
このB社では「同業他社の動きを見ながら新製品を追加投入しています」
これだけでは別におかしな所はありません。同業他社の動きをちゃんと見ていてタイムリーに新製品を投入しています。
ただ与件文に「容器の大小を別アイテムと数えると87アイテムに上る」とあります。
なんか出題者87アイテムを強調していますよね。でも87アイテムが全て売れていたらバリエーションが豊富な品揃えになるはずです。
ただし与件文に決定打があります。
「B社のすべての製品は25年前から販売されているが、87アイテムの回転率には今ではかなりばらつきが生じている」
あらら・・・。「ばらつきが生じている」と書いてありますので、売れている商品と売れていない商品があるという事です。ではどうすれば良いですか?
「売れ筋商品に絞る」事が必要です。
「売れていない商品を持つこと」にロクな事はありません。
事例2では売れ筋商品に絞る事が鉄板論点です。マーケティングの事例ですから売れていない商品を持って良しとするわけがありません。
事例4であれば、棚卸資産回転率が悪化します。棚卸資産が増加したらCFはマイナスです。資金繰りも悪くなります。
事例3であれば在庫がダブダブの状態です。売れていない商品を一生懸命作ってもコストがかかるだけです。
事例1であれば・・・。無理やり感はありますが、経営資源が分散します。少し苦しいか・・・。ドメインが分散します。やはり苦しい・・・。
でも一つの論点を事例別に語れるようになれば相当知識が身に着いた状態になります。
いわゆる使える知識にまで落とし込まないと本試験では戦えないでしょう。
では第2問に入ります。
第2問
11代目予定者は、自分の代になってからもこれまでの製造スタイルを大切にしながら成長を追求していくつもりでいる。しかしながら、製品アイテムは見直すことを考えている。(設問1)B社の今後の成長に必要な製品戦略について、ターゲット層を明確にしたうえで、100字以内で説明せよ。
まずはリード文をちゃんと読みましたか?
「11代予定者」は必ずチェックして下さいね。この問題は11代予定者になってからの話です。10代目の話ではありません。
かならず与件文に11代予定者と書いてあるはずです。その与件文と必ず紐づけできる訳です。
自分の代になってからもこれまでの製造スタイルを大切にしながら成長を追求していくつもりでいる。しかしながら、製品アイテムは見直すことを考えている。
これは社長の意向です。「製造スタイルは変えないよ。ただし製品アイテムは変えるからね。」と社長が言っています。「しかしながら」は逆接の接続詞ですから必ずチェックして下さい。逆接の接続詞の後に大切な事が書いてあります。
(設問1)B社の今後の成長に必要な製品戦略について、ターゲット層を明確にしたうえで、100字以内で説明せよ。
早速出てきました。
第1問との関連性に着目できましたか?
第1問で過去から現在までの製品戦略はダメと分析しました。この問題では今後の製品戦略について助言しなければなりません。ちゃんと問題文にも「今後の成長に必要な」とあります。
裏を返せば、「今のままでは成長できない」と言っている事と同じです。
第1問のダメダメな製品戦略との裏返しで解答を書けば良いんじゃないですかね。
売れ筋商品に絞る論点を中心に。字数が許せば図表2のしょうゆ及びしょうゆ関連製品の出荷数量の推移を使うと良いですね。売れ筋商品が何なのか?
売れ筋商品である「めん類等用つゆ」「しょうゆ加工品」に絞るとか書きますかね。字数との兼ね合いですが。
ターゲット層は誰なんでしょ?
これも第2問設問2との兼ね合いを考えて選びましょう。
第2問設問2で日本の伝統に興味ある外国人観光客と食に敏感な女性両方に対するプロモーション施策を書いた場合、第1問で日本の伝統に興味のある外国人観光客だけをターゲットとして解答に書いたら整合性が無いですよね。
これについては明日深堀りしていきますね。では今日はここまで。
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