中小企業診断士けんけんの部屋

中小企業診断士及び銀行員として受験対策や日常業務を気ままに伝えます。中小企業診断士多年度生に特にお勧めします。

昔の過去問を紹介します①

おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。

 

2次試験直前期に入ってきました。

中小企業診断士試験の教科書は過去問です。

それは皆様分かっている方が多いと思いますが、どこまで過去問を解けば良いのでしょうか?

過去問も出題者によっては傾向が変わると言われていますし・・・。

でも直近5年分くらいは抑えている方が多いと思いますが、実際古い過去問まで勉強している時間は無いよ!!という方がほとんどでは無いでしょうか?

 

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私の考えでは過去問の傾向が変わっても、根底に流れているエッセンスは共通していると思います。

まあそりゃ年月が経てばいろいろ形式面は変わりますよ。

最近は事例Ⅱ、事例Ⅲでグラフが良く出題されますが、あのグラフ問題も最初に出題された時は驚きました。

事例Ⅲで隅切りである【〇〇】もあるのが当然だと思われていますが、突然隅切りが消えた年もありました。隅切りが無い・・・なんて当時衝撃でした。

事例ⅣでPLが無い年もありました。あの問題は無理があると思いますが・・・。

 

なので私の方で古い過去問を紹介して、そのエッセンスを味わっていただけたら幸いです。

どこから紹介するか悩みどころではありますが、

平成20年事例Ⅰを紹介していきます。

 

A社は内食(アントレー)を製造販売する食品加工メーカーです。

売上も18億円、従業員約300名を擁しております。

始めは機内食用ミニカップ入り食品を製造する小さい工場でした。従業員も近所のパートさんと親戚だけ。

機内食を作っているので、主取引先は航空会社です。航空会社も新しい国際空港の開港などイケイケ状態でした。当然A社に対してもいろいろな注文を出します。

A社は航空会社の要望に応えるべく一生懸命に頑張るわけです。A社は第2工場を建設して供給体制を整備しました。

同じころにケータリング会社からもサラダ用カット野菜の注文を受けるなど順調に推移していきました。

そしてA社は事業拡大するために第2工場に隣接する土地に大型冷蔵室を備えた工場を増設しました。そして航空会社からアントレーの製造を依頼されて第3工場を建設しました。いままでのカット用野菜とは違い本格的な料理なので、設備面、品質面、温度帯管理、配送管理などさまざまな対策が必要になりますがA社は体制を整えました。

航空会社の注文はまだ続きます。客の嗜好や季節に合わせてメニューの改訂を定期的に求められるようになりました。

主取引先からの命令は絶対!!という事で料理界で有名な人材を料理長として迎えます。道場六三郎みたいな感じですかね・・・。

そして右肩上がりのA社はなんと第4工場まで建設してしまいます。最新の設備、24時間稼働体制、食品の安全性を確保するためにHACCPを導入したり・・・。

でも第3工場は稼働していないんですって・・・。あれ、何かおかしくなってきたかな?

順風満帆の中で現社長が社長に就任します。しかし、悲劇はこれから始まります。

事例Ⅰの典型パターンです。外部環境の変化が訪れます。

主取引先である航空会社が厳しい国際的価格競争に巻き込まれてしまったのです。

当然A社にしわ寄せが来るパターンです。

主取引先から無理な注文が飛んでくるパターンですので、当然A社の収益性は悪くなります。それに加えてA社はバンバン設備したじゃないですか。借金の返済がこれから始まるのに、どうしましょう・・・。

ここでA社社長は経営改革をして2つの事を実行しました。

①有名料理長を相談役に勇退させて人事権、購買権などの権限を移管した。

②シングル・ワーク・ステーション(SWS)という盛り付けプロセスを採用した。

①②によりコスト削減と生産性の向上を図りました。

そして将来の事業の柱として「一般消費者向けのパック食品の製造販売事業」に乗り出しました。

これが上手くいけば第3工場は稼働できるのになぁと社長が悩んでいます。

 

これが与件文のおおまかなあらすじです。

ここからは設問です。

第1問で強みの形成とその形成要因が問われました。主取引先の言う事は絶対!!ですからA社は一生懸命要望に応えるために頑張りました。そんな感じの事を書けばOKです。

 

第2問は主取引先である航空会社からなんでコスト削減を求められているか?

商品特性から書けと言われています。商品特性は何回か出題されていますかね。

A社の扱っている商品は機内食(アントレー)です。

航空会社に機内食目的で乗る人ってどのくらいいますか?

航空会社からしたらコストカットの対象になりやすいです。
A社からしたら、機内食ですから商品自体で競争優位性を築くのが難しい。

競争優位性を築く事が難しいので、主取引先の言う事が絶対!!になってしまうのです。

 

第3問は工場長を取締役に承認させて料理長から人事権、購買権を移管させた事がコスト削減にどのような効果を及ぼしたか述べよという問題でした。

料理長は基本料理の事しか分かりませんよね。料理の事しか分からない人間にいろいろな権限を与えたらA社どうなると思いますか?全体最適という言葉もありますよね。

 

第4問はSWSが生産性向上に効果を生み出す可能性と効果的に機能させる上で必要な点について聞かれています。

これは与件を良く見ないとわかりませんね。今まで流れ作業であった盛り付けを担当者が一人で一つの盛り付けを行うものに変更しました。

今までの流れ作業よりは従業員やる気でますよね。そんな感じですか。

 

第5問は新規事業として一般消費市場への展開を社長が考えているが、成功するか?失敗するか?聞かれています。

まあ、成功するんじゃないですか?

新規事業とありますね。これを聞いて何を思い浮かべますか?

既存事業とのシナジー効果があるか?が一番最初に思い浮かべて下さい。

関連多角化シナジー効果の流れです。

あとは強みを活かすという論点も使えそうです。

 

★この事例のまとめ

・主取引先への依存体制からの脱却

・商品特性(商品自体で競争優位性を築けないパターン)

・関連多角化シナジー効果

・強みの活用

 

では今日はここまでにします。

ではまた明日へ。

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