おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。
令和元年事例Ⅰの設問と与件文を検証してきました。
今日の動画は藤川球児引退にエール!!という事で藤川VSカブレラの真っ向勝負をお届けします。
秘儀、火の玉ストレート!!炎柱である煉獄さん顔負けです。
ワクワクした気持ちで見た記憶があります。
さてこれからは解答を考察していきますが、私なりの解釈ですので・・・。
予備校の模範解答も出回ってますので、「ただの合格者が偉そうに書きやがって」と思う方はそちらを見ていただいて・・・。
私も80分で解きましたので、「80分で書けそうな視点」という事で書いていきます。各設問の論点を書いていきます。完全に私の主観が入りますので、ご了承を。
コンテンツ
第1問設問1
A社の経営権を獲得する際に、A社長の祖父は、どのような経営ビジョンを描いていたと考えられるか。100字以内で答えよ。
この設問は「A社の経営権を獲得」とあるので買収です。買収の論点は「今後のA社長の祖父の経営方針にマッチするか?」「シナジー効果があるか?」という視点は設問を読んだ時点で意識します。
第5段落に「インバウンドブームの前兆期ともいえる当時、日本の文化や伝統に憧れる来訪者にとっても、200年の年月に裏打ちされた老舗ブランドは魅力的であるし、それが地域の活性化につながっていくといった確信が買収を後押しした」
第12段落「A社長は、この10年、老舗企業のブランドと事業を継いだだけでなく、新規事業を立ち上げ経営の合理化を進めるとともに、優秀な人材を活用して地域経済の活性化にも大いに貢献していきたという自負がある」
上の太字の部分が解答候補になると思います。
シナジー効果については、第4段落に「飲食店を皮切りじ事業をスタート」「地元の旅館を買収して高級旅館へと発展させた」とあります。A社買収もシナジー効果を活かせる事が十分考えられます。
<解答例>
経営ビジョンは老舗企業のブランド力を活かして、地域経済の活性化を図ることである。飲食業や旅館との相乗効果が見込め、魅力的な老舗ブランドにより日本の文化や伝統に憧れるインバウンド観光客を取り込めるため。
こんな感じでしょうか。あくまで解答例ですので・・・。
後の段落で「日本酒バー」で「造りたての日本酒」を提供していますので、こんな感じの解答にしました。
第1問設問2
A社長の祖父がA社の買収に当たって、前の経営者と経営顧問契約を結んだり、ベテラン従業員を引き受けたりした理由は何か。100字以内で答えよ。
設問間の関連から第1問設問1の「経営ビジョンを実現するため」というのが大枠の理由です。
第6段落に「酒造りは、経営顧問と杜氏、そしてベテランの蔵人たちから学んだ」
第8段落に「酒造りは杜氏やベテランの蔵人たちが中心となり」
第10段落に「A社長は酒造りを学びながら」とあります。
この与件文から前経営者、杜氏、ベテランの蔵人がいなければ経営ビジョンを実現出来なかったものと思います。一からA社が酒造りを学ばなければならない状況ですから。
そしてA社は老舗蔵元です。長年の蓄積されたノウハウがあるはずです。
何もノウハウが無ければ、老舗のブランド力は無いはずですから。
これが主論点になるはずです。
そして第3段落に「近隣の金融機関や取引先、組合関係者にも相談した結果、地元の有力者の協力を仰ぐことを決めた」とあります。
ここで「取引先」というワードに注目しました。A社のネットワークをそのまま活かせます。
また「屋号を絶やすことへの無念さに加えて、長年にわたって勤めてきた10名の従業員に対する雇用責任から廃業を逡巡していた」とあります。そんな状況の中、友好的買収に応じれば従業員のモラールは上がるはずです。
上記の根拠をまとめました。
<解答例>
理由は、①酒造りの経験が無く、経営顧問や杜氏・ベテラン蔵人から老舗蔵元のノウハウや取引先を円滑に継承するため、②経営ビジョン実現に向けてリーダーシップを発揮し従業員のモラール向上が見込めるためである。
こんな感じでどうでしょう。
第1問はだいたいこんな論点かなと思いました。
診断士2次試験は正解が公表されませんので、与件から妥当性があれば良いと思います。もちろん他の論点も考えられるでしょうね。
でも、この位の解答であれば書けそうじゃないですか?予備校の模範解答を見て、たぶんこんな論点書けないと思った解答は再現性が無いと思います。経験上・・・。
今日は第1問で終わってしまいました。ではまた。
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