おはようございます。中小企業診断士のけんけんです。
今日からブログ記事を診断士実務中心に切り替えていこうと思います。
とりあえず気分を上げるためにLiSAの「紅蓮華」をどうぞ・・・。
LiSA 『紅蓮華』 -MUSiC CLiP YouTube EDIT ver.-
さて実務ネタの一発目は銀行との付き合い方を銀行員が語るという事にしましょうか。
あまり銀行と馴染みがある方は少ないような気がします。
中小企業であれば社長が直接銀行交渉されているケースも多いと思います。
もう少し規模が大きい会社であれば経理担当者の方と話すケースが多いですが、それ以外の部署の方は銀行と馴染みが無いと思います。
まずは「銀行との付き合い方」を話す前提として「銀行の考え方の変化」について話しておきます。
これは最近顕著に思うのですが、銀行の考え方は明らかに変化しています。
「規模の経済性から収益主義への方針転換」です。
銀行でも支店への評価基準があります。
以前は融資量で評価基準が決まっていました。
要は前期と比べていかに融資量を伸ばしたか?が評価基準になります。
半沢直樹でもなんとか目標を達成するために、とんでもない融資を実行するみたいな展開があったと思います。
銀行でも、期末の最終日に当座貸越の空き枠のあるお客様に訪問して、「1日でも良いので融資お願いします。」みたいな事を良くやっていました。
期末の最終日には融資量は伸びますが、翌日に直ぐに返済。
「こんな事して何になるの?」と不満ブーブー状態ですが、そういう評価基準であればしょうがないです。いわゆる「下駄を履かせる」というやつです。
女性の下駄は綺麗ですが、銀行の下駄は意味がありません。
以前は銀行も収益を取れていたので、過去の考え方をそのまま引き継いでいました。
それが当然であるかのように・・・。
しかし、融資量を競うと当然のごとく生まれることは金利競争です。
「うちの方が金利安くしますから、是非融資お願いします。」
そして、別の銀行も「うちの方が金利安くしますよ・・・」
経営者の方も金利をゴネていれば、どんどん金利が安くなるという構造が発生します。
お客様に取っては金利コストが安くことは良いことです。
ただし銀行に取っては収益を圧迫するだけです。
そしてマイナス金利という外部環境の変化もあり、銀行のビジネスモデルは崩壊したといって良いでしょう。
銀行もビジネスモデルを変えざるを得ない状況です。
以上の経緯から「銀行は収益をいかに稼ぐか?」という経営課題に直面しています。
銀行の審査意見書でも以前は「他行競合もあり低利ですが是非融資検討願います」と書けば大体審査は通っていました。
今同じ内容の意見書を本部稟議に書いた場合「それでは他の銀行に融資してもらえば。
そんな低金利で融資するメリットは何?」
半沢直樹の敵役バンカーみたいな奴からすぐさま連絡があります。
低利融資でも融資を勝ち取るようなスタンスでは無くなったわけです。
規模の経済性は追及しません・・・。
1億円の融資を0.2%で融資するよりも、150万円の融資を14%で融資した方が収益は高いですから。
明日はこの点を踏まえて、銀行交渉をどうすべきか?考えていきます。
では今日はこのへんで。
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